11/8の皆既月食は皆さんご覧になったでしょうか?更に今回は、惑星食(天王食)も重なるというレアケースでなんと442年ぶりだそうです。今から、442年前というと1580年。戦国時代の真っ只中。本能寺の変が1582年ですので、織田信長が天下人となるために着々と勢力を広めていた時代となります。安土城が1576年に既に完成していたことから、織田信長も安土城から皆既月食を眺めていたかもしれないと思うとなんともロマンを感じてしまいます。次回、日本で見ることのできる皆既月食は、2025年9月8日だそうです。
◆夜見られる月食に対して、昼間に見ることができるのが日食です。皆既日食ともなれば、昼間でも辺りが薄暗くなります。現在は、月食も日食もメカニズムが解明していますし、計算で次に起こる日付や時間帯も分かるので、数日前から天体ショーを楽しみにすることができますが、昔の人はそんなこととは知るよしもないので、さぞかし驚いたことと思います。各国の神話の中でも、太陽を龍が飲み込んだや蛙が飲み込んだ、闇の世界神ジャガーが飲み込んだといったようなものが残されているようです。日本でも、天照大御神の岩戸隠れのエピソードは、この日食を表しているのではという説があるようです。いずれにしても、神話に残るくらいの大きなインパクトのあるイベントであることは、今も昔も変わりはないようです。
◆日食や月食は、太陽や月の大きさと地球との距離が絶妙な位置にあることで生まれます。これ以外にも、地球を取り巻く環境は到底偶然とは思えない程の奇跡的なバランスの中にいます。例えば、地球の地軸の傾きや月や太陽の潮汐力による潮の満ち引き、月の引力によって丁度良いスピードになった自転速度、太陽との距離が生命にとって丁度よい気温をキープできるハビタブルゾーン内にあること等、一つでもかなり奇跡的なことなのにこれらが複数重なることはもはや奇跡を通り越しています。実はこの世界全てが仮想現実なのでは?と疑ってしまうほどの奇跡と言えます。
◆こういった奇跡的な環境の中で更に奇跡を感じてしまうのが、人と人との出会いです。例えば、地球上には現在約80億人が生活しています。1人1秒のペースで出会っていくとした時、1日で会えるのは8万6400人となり、1年で3153万6000人。このペースで行くと日本の人口1億2000万人全ての人に出会うだけで4年かかることになります。中国なら約14億人強なので約44年。インドも中国とほぼ同じ人口なので約44年。中国とインドの人に会うだけで、一生が終わってしまいます。80億人に出会うためには、なんと253年も掛かります。なので、同じ時代に同じ土地で出会う人は、それ自体が奇跡の出会いと言えます。
◆人と人だけでなく、人と動物も同じ事が言えます。弊社は、動物の捕獲器を製造しています。誤解されることが多いのですが、捕らえて処分することが弊社の目的ではありません。もし、処分が目的なら最終的な目標は、動物の全頭駆除となります。弊社の最終的な目標は、人間と動物の共生です。動物の生息数や生息域を人間がコントロールするというのはあまりにも傲慢なことではありますが、それでも無用な殺生を最小限に食い止め、動物が安心して暮らせる環境を創るという理想を追い求め、それに少しでも前進していければそれはそれで有意義なことだと確信しています。動物との出会いも奇跡ですので大切にしたいです。ちなみに、次回日本で見られる皆既日食は2035年9月2日午前10時4分51秒で皆既日食継続時間は2分54秒だそうです。そこまで計算で分かるのも凄すぎます。
(こうじ)